THYROID
橋本病・甲状腺機能低下症
橋本病は、甲状腺に慢性的な炎症が起こり、甲状腺ホルモンが不足しやすくなる病気です。中年女性に多くみられます。
症状がゆっくり進むため気づきにくく、血液検査で見つかることもあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 主な症状 | 倦怠感・むくみ・寒がり・体重増加・便秘・無気力 |
| なりやすい人 | 中年女性に多い |
| 主な原因 | 自己免疫による甲状腺の炎症 |
| 検査 | 血液検査(TSH・FT4・抗体) |
| 治療 | 不足分の甲状腺ホルモンの補充 |
甲状腺はのどぼとけの下にある小さな臓器で、全身の代謝を調節するホルモンを出しています。橋本病があっても甲状腺の働きが保たれていれば、すぐに治療が必要とは限りません。定期的に数値を確認しながら、必要になった時点で治療を始めるという考え方をとります。
だるさ・むくみ・寒がり・体重増加・便秘・気分の落ち込み・髪のパサつきなどが現れます。ゆっくり進むため見逃されやすい病気です。
これらの症状は更年期の不調や気分の落ち込みと似ているため、別の理由で説明されてしまうことがあります。首の前側の腫れやしめつけ感、声のかすれといった甲状腺そのものの症状が出ることもあります。むくみや体重の増え方が食事量と見合わない場合は、一度調べる価値があります。
免疫が自分の甲状腺を攻撃してしまう自己免疫が原因と考えられています。
その自己免疫が起こるはっきりした原因は分かっていませんが、体質的な要因に加えて、出産や加齢、強いストレスなどが関わると考えられています。血縁の方に甲状腺の病気がある場合は、発症しやすい傾向があるとされています。
血液検査で甲状腺刺激ホルモン(TSH)や甲状腺ホルモン(FT4)、自己抗体を調べて診断します。
甲状腺のはたらきが低下すると、コレステロール値や肝機能の数値が上がることがあり、健診の異常から見つかることもあります。首の腫れやしこりがある場合には、超音波検査で甲状腺の形や大きさをあわせて確認します。
ホルモンが不足している場合は、不足分を補う薬を内服します。適切に補えば、多くの方が元気に過ごせます。定期的な検査で量を調整します。
補充するホルモンの量は、少量から始めて数週間ごとの採血をみながら調整していきます。適量に落ち着けば、その後は年に数回の確認で経過をみられることが多くなります。妊娠を希望される方や妊娠中の方は必要量が変わるため、より細かな管理が必要です。
私はこれまで救急・集中治療を専門としてきました。次の場合は早めの受診を。
- 首の前が急に腫れて痛む・飲み込みにくい・声がかすれる
- 極端な寒がり、反応や動作が著しく鈍い、強い眠気
- 脈が非常に遅い(1分間に50回未満)・強いむくみ
- 妊娠が分かった、または妊娠を希望している
迷ったら無理に様子を見ず、当院または救急医療機関へご相談ください。
甲状腺ホルモンのお薬を服用中の方は、自己判断で中止しないでください。急に中断すると、数週間かけて症状が戻ってきます。妊娠中は必要量が増えるため、妊娠が分かった時点で早めにご相談ください。受診時はお薬手帳をお持ちください。
橋本病(甲状腺機能低下症)は、放置すると生活に影響したり、別の病気が隠れていることもあります。八王子市では特定健康診査や各種検診による早期発見と、かかりつけ医での継続的な管理が推進されており、気になる症状は早めのご相談が大切です。
当院はめじろ台駅から徒歩圏(八王子市椚田町)に2026年10月1日開院予定の総合内科で、橋本病(甲状腺機能低下症)のような日常の不調を土日祝・夜9時まで幅広く診療する予定です。平日の日中に通院しにくい方や、高尾・西八王子・北野など市内各エリアの方にもご利用いただけます。
健診で指摘された方、これまで受診をためらっていた方も、まずはお気軽にご相談ください。アクセスや診療時間は「診療時間・アクセス」をご覧ください。
出典・参考:八王子市「健診・検診」
健診でコレステロールが高めと言われました
甲状腺機能低下が背景のことがあります。あわせて調べられます。
薬は一生必要ですか?
必要な方が多いですが、適切に続ければ日常生活に支障はありません。
この記事の監修者
八王子総合クリニック院長
石川 浩平(いしかわ こうへい)
医学博士/日本救急医学会 指導医・専門医/日本集中治療医学会 専門医/日本航空医療学会 認定指導者
お子さまからご高齢の方まで、地域のかかりつけ医として一人ひとりに真摯に向き合う診療を心がけています。
本ページの内容は院長 石川 浩平が監修しています。
最終更新日:2026年6月



